大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)996 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人西川金矢の上告趣意第一点は、判例違反を主張するもその実質

は事実誤認の主張に帰し上告適法の理由に当らない(所論は独自の見解の下に原審

が適法に認定したことを非難するに帰する。そして原審判断は所論引用の判例に相

反するものとは認められない)同第二、三点は事実誤認、量刑不当の主張であつて、

いずれも上告適法の理由とならない。

被告人Bの弁護人山田半蔵及び同山田賢次郎の上告趣意第一、二点について。

上告は高等裁判所がした第一審または第二審の判決に対して刑訴四〇五条所定の

事由があるときに限りこれが申立をすることができるものであるが、所論第一、二

点については、いずれも原審において控訴趣意として主張されておらず原判決は何

等判断を加えていない。従つてかかる事項について所論第一点の如く第一審判決の

憲法違反を主張することも、同第二点の如く単なる法令違反を主張することも上告

適法の要件を備えていないものといわなければならない。

同第三点について。

所論は量刑不当の主張であつて上告適法の理由とならない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三〇年一二月一三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 島 保

- 1 -

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 垂 水 克 己

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!